産業レーザーのトラブルシューティングを簡単に – ビームプロファイリングとファイバーの直接測定

10月 7, 2020

OphirBlog

高出力ファイバーレーザーシステムはアクティブファイバー、トランスポートファイバーデリバリング、レーザービームなどを備えたレーザー光源から溶接または切削システムの焦点レンズに至るまで、多くの異なる部品で構成されています。現代の計測技術によって、今日では、作業面照射時の集光ビームプロファイルを正確に測定することができます。

Ophirビームウオッチインテグレイテッドシステムは非接触ビームウオッチプロファイリング技術を基に作られていますが、自動化された生産ラインに必要な機能が多数付加されています。提供する機能の一つは、製造過程に発生したどんな問題も発見する欠陥検出アラート機能です。しかし、警報が測定されたとき、何が起こるのでしょう？

ビーム光路不具合のトラブルシューティング

レーザーの専門家でも、ビーム光路上の欠陥を特定するのは困難です。そのため、最初のステップではビーム光路の前後の部品を確認し、問題に対処できるか調べることになります。防護ガラスは簡単に摩耗するため、最初に注意して確認する必要があります。防護ガラスを変えて問題が解決しないのならば、次のステップで溶接もしくは切断されたレンズをファイバーから分離し、トランスポートファイバーから直接排出されるビーム出力を確認します。ビームプロファイルが仕様通りでなくてもパワー計測が仕様通りであれば、ビーム排出レンズを注意して確認する必要があります。パワー測定値が低ければ、基準となるファイバーで計測しなおしてみてはどうでしょうか。出力がまだ低ければ問題の原因はレーザー光源にある可能性が非常に高いです。あるいは、パワー測定値が仕様から外れているため、トランスポートファイバーが原因である可能性が最も高くなります。

この工程をより容易かつ迅速なものにするため、MKSインスツルメンツは新たなQBHファイバーアダプターソリューションを開発しました。OphirファイバーアダプターはQBHファイバーターミネーションをOphirパワーセンサーに設置し、正確なビームサイズのためのより正確な距離補正を可能にしました。さらに、閉鎖空間はレーザービームの後方散乱を防ぎます。この新アダプターは1.5および5 KWでパワーセンサーに用いることができます。パワーセンサーと接続してさらに高出力の測定を可能にする計画もすでにあります。

センサーは水冷却で2つの異なるサイズのモデルとしてお届けします。トランスポートファイバーの出力を計測することで、ユーザーは問題がレーザー自体に起因するのかビーム光路に起因するのかをすぐに特定することができます。