さて、レーザパワーを測定されたいですか? それともエネルギ? ビーム位置ですか?
パワーメータを選定する時には、レーザのパワーレンジに見合ったパワーセンサとディスプレイ/インターフェースが必要です。この時の「パワー」とは平均パワーまたはピークパワーのどちらを意味するのでしょうか?
レーザを考える時、同時にパワーも考える必要があります。
結局のところ、レーザとは単にエネルギを1つの場所から違う場所へ移動する方法にすぎません。(実際、
Lockheed MartinによってUAVに48時間以上使われたように長距離エネルギ運搬における次の大きな事柄だと考える企業もあります。
パワーとはひとつの時間単位においてどれくらいのエネルギが移動されたかということなので、レーザには一般的なパラメータがあります。しかしながら、パルスレーザの場合、少々複雑になります。
その前にレーザ仕様について見ていきましょう。パルスエネルギ、パルス幅、パルスの繰り返し応答周波数、パワー(ピークパワーと平均パワー)があります。ここで混乱しないように注意が必要です。例えば同じレーザでも平均パワーが10mWでピークパワーが10kWだったりするからです。
パワーメータをレーザパワーメータを選定するには、考慮すべきパワーがあります。2つの異ったパワーに戻って考えてみましょう。
パルスごとのエネルギをパルス幅(時間)で割るとピークパワーが得られます。これがパルスが繰り返されている時のレーザパワーです。(電源を切らなければあたかもCWレーザのようなパワーの仕様となります。) しかしほんの少しの間レーザの電源を切った場合、平気パワー値は低くなります。平均パワーを考える簡単な方法は、単にピークパワーとヂューティファクタを掛け算する方法です。つまりレーザのひとつのon/pffサイクルでパワーを平均化しているということです。
例えば、10kWレーザの場合、パルス幅1nsで繰り返し応答周波数1kHz(デューティーサイクル1/1,000,000つまり0.0001%)です。レーザは数百万回オフの状態でありオンの状態でもあるので、有効な平均パワーはピークパワーの百分の1、つまり10mWです。
Figure 1 – A simple diagram of average power and peak power, where the peak power is 10 W, the duty factor is 20% and the average power is 2 W.
パルスレーザ測定用のパワーセンサを選択
このことがレーザパワーセンサを使ったレーザ計測にいかに関連するか見てみましょう。もしもパワー測定でサーマルセンサまたはフォトダイオードセンサを使用すている場合、最大パワーの仕様はひとつです。このパワーはなんでしょうか?
簡単な答えは、このパワーは平均パワーです。オフィール社のパワーメータカタログではピークパワーの仕様は一切記載していません。パワーレンジとパワー出力密度はピークパワーではなく、平均パワーに関連しています。
しかしながら、ピークパワーがパワーセンサ/エネルギセンサに影響を与えないわけではありません。間接的に影響します。
レーザパワーセンサのカタログ仕様を見ると2つのダメージスレッショルドが記載されています。パワー密度とエネルギ密度です。[1]パワー密度(W/cm2)とはエネルギ密度(J/cm2)です。最大エネルギ密度はパルス幅に依存します。なぜなら長いパルス幅は、より長い時間エネルギが吸収するし熱を放熱させるからです。
下げるし非常に短いパルスの最大エネルギ密度は低下していると捉えていますが、仕様で決められたピークパワーを超えないようにご使用ください。
要点
最適なレーザパワー/エネルギセンサを選択する際に、ピークパワーの情報は必要ですか?
— はい、必要です。
パワー/エネルギセンサの仕様を確認する際に、ピークパワーを心配する必要がありますか?
— いいえ、必要ではありません。最大エネルギ密度や、パルス幅などその他の全てのレーザ仕様に当てはまればピークパワーを心配しなくても大丈夫です。
その他の記事はこちらから。
[1]エネルギ密度は必ずダメージスレッショルドを考慮してください。ご不明な場合はお問い合わせください。
ご意見をお待ちしています
あなたのEメールアドレスは公開されることはありません。*は必須項目です