本ブログは光パワー[ワット]の測定のためにOphirが推奨する数十の フォトダイオードセンサー モデルをナビゲートし、ご利用のアプリケーションに最適なセンサーを1つ選択できるようにすることを目的としています。
先ずは、サーマルセンサーと対照的なフォトダイオードのパワーセンサーに関する一般的な事項です。一般的には、フォトダイオードは低出力の光源 (mW レベル) に使用され、特定の波長範囲に制限されます。フォトダイオードセンサーがサーマルパワーセンサーより良いとされる主な利点は、応答時間が速く、サーマルノイズなしでかなり低出力を測定できることです。
Ophirのカタログはフォトダイオードパワーセンサーの3つのカテゴリを定義しています。
1) 標準フォトダイオード2) 積分球3) スペシャルフォトダイオード
標準フォトダイオードのカテゴリには、パワー、300 fW〜3Wの範囲の出力と193 nm〜1800nmの範囲の波長を持つ小径の低発散光源の出力を測定するために使用できるすべてのセンサーが含まれています。適切な標準パワーセンサーを見つける方法の詳細については、以下を参照してください。
積分球のカテゴリには積分球の原理に基づくすべてのセンサーが含まれます ( 積分球の記事を参照)。これらのセンサーは標準フォトダイオードセンサーでは不可能な測定を行うことが可能で、例えば、高発散ビームの測定、3Wを超える(最大30W)パワーの測定、大口径ビームを測定します。積分球のもう一つの利点は、一度に複数の測定を可能にする機能です。詳細は次のセクションを参照してください。
最後に、スペシャルフォトダイオードは標準フォトダイオードと積分球を使用できない特定のアプリケーション向けに設計されています。特定アプリケーションとは、顕微鏡セットアップ用のセンサー、バーコードレーザー測定、広帯域光源または複数波長光源用のフラット応答フォトダイオード、あるいは目の応答性などのアプリケーションです。
レーザーエネルギーと放射照度の測定に使用されるフォトダイオードセンサーもあることを重要な点として記載しておきます。詳細は別のブログをご参照ください。
標準フォトダイオードパワーセンサー
上記に記載があるように、このカテゴリではフォトダイオードレーザパワー測定の主力製品が含まれています。300fWから3Wの範囲の電力で低発散源(<15度)を測定するセンサーが必要な場合は、これが最適です。 選択基準は、次のようにアプリケーションパラメータ―に基づいています。
- ビームサイズ
- 波長
- 出力範囲
- 出力密度
- エネルギー密度(パルスレーザーの場合)
- パルス幅(パルスレーザーの場合)
- 繰返し率(パルスレーザーの場合)
- サイズ制限(長方形、円形または薄いプロファイルセンサーから選択するため)
センサーを選択するときは、選択したセンサーの仕様がすべての要件を満たしていることを確認する必要があります。Ophirのセンサーファインダー アプリケーションをご利用いただくと、センサーリストから必要なスペックすべてを備えたセンサーを選択していただけます。
積分球パワーセンサー
アプリケーションに次のいずれかの特性がある場合は、このカテゴリで適切なセンサーを探す必要があります。
- 発散ビーム(15 度超、最大 ±85 度の発散)
- 高い空間的および/または角度的均一性の必要性(例、LIDAR アプリケーションのようなスキャンビーム)
- 大径ビーム(最大63. 5 mm)
- 3 Wを超える出力
- パワーに対して他のパラメターを同時に測定する必要(パルス幅、繰返し率、分光)
- サイズ制限
前のセクションに記載があるアプリケーションパラメーターは積分球にも適用され、センサーファインダーアプリケーションを利用して要件を満たさない球を排除することができます。最初のセンサーファインダー検索の後、提案された球を改良するための追加のステップが必要です。第2段階では、次のパラメーターに基づいて正しい球を選択する必要があります。
- 光源の発散:
積分球センサーはコリメートビーム用に設計されたものと発散ビーム用に設計されたものの2つのファミリーに分けられます。製品名でコリメート(<15 度)の場合は「C」、発散の場合は 「D」で示されます。異なる球のデザインが異なる発散角をサポートしていることに注意してください。 - 追加の測定要件(スペクトル測定、パルス幅、または繰り返し率を測定する必要がある場合は、アクセサリが必要になる場合があります)。
- サイズ制限
これらの手順を実行すると 関連するアクセサリーのP/Nとともに必要な球のP/Nをス得する必要があります。
スペシャルフォトダイオード
現在、このカテゴリには4種類のセンサーがあります:
- ブロードバンドセンサー: これらのセンサーは、広い波長範囲にわたってフラットな応答を持つように設計されています。これは、次のような多くのアプリケーションで役立ちます。広帯域光源測定(LEDなど)、同時に入射する複数のレーザー波長を持つシステムの測定。
- 顕微鏡スライドセンサー: このセンサーは、顕微鏡スライドのフットプリントを使用して設計されており、高N.A顕微鏡対物レンズの焦点面での蛍光励起源の測定に主に使用されます(油/水に浸した場合でも)。このセンサーの応答性は角度依存性が非常に低いため、光ファイバー出力などの小さな発散光源の測定にも使用できます。
- CIE センサー: これらのセンサーは、人間の目と同様の応答曲線を持ち、[Lux]の単位で光を測定するために使用されます。このタイプのセンサーのアプリケーションの1つは、目の安全性の測定です。
- スキャン用レーザーセンサー: このセンサーは、センサーに短時間(13 µsまで)入射する移動ビームのパワーを測定できます。これは通常、バーコードスキャナーレーザーの測定に使用されます。
要約すると、光源のパワーを測定するためにフォトダイオードセンサーが必要な場合、最初にそれがどのカテゴリに分類されるかを確認し、次に センサーファインダー を使用してアプリケーションで使用できるセンサーのリストを取得します。必要に応じて提案されたセンサーのリストを更に精細に確認し、ニーズに合った積分球を見つけることができます。オーダーメイドのスペシャルフォトダイオードセンサーをご利用いただく場合もございます。
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