M2とは何か?
M2とは基本的に、レーザービームがどれだけ焦点に集まっているか、あるいは、より正確に言うと、どれだけ完全なガウスビームに近いかを測定するものです。M2の詳細や計算方法については、ここから読むことができます。
M2パラメーターの図
M2について既によく知っている方なら、測定する際にいくつか困難があることもよくご存知かもしれません。注意を要する設定や、時間のかかる測定プロセスが含まれることがあります。
簡単なソリューションを見つけようとする前に、なぜM2測定にこれらの問題が一般的に起こるのか確認した方が良いでしょう。
細心の注意を要する設定
レーザーの正確なM2値を得ようとする場合、レーザービーム幅を、ビーム光路(または集光曲線)に沿った複数のポイントで測定しなければなりません。ISOでは、測定点10以上のみが要求されていますが、一般に、より多くの点を測定するほど、結果は良くなります。(また、「正常値」が多いほど、異常値を見つけやすくなります。)
位置の関数としてのビーム幅のグラフ(M2計算用)
コンパクトなM2測定システムでは、集光曲線に沿って異なる点でレーザーを確認するために、電動式の偏向ミラーを使用して「ビームを折り曲げ」ているかもしれません。これは、レーザーが計測器のちょうど入口に当たるように配置され角度を調整されている必要があることを意味します。角度が付いていたり、中心からずれていたりすると、集光曲線を移動している間にビームがセンサーから外れてしまうかもしれません。さらに、測定システムが筐体内にあると、何が起こっているのか確認するのは容易ではありません。
時間のかかる測定
M2の測定に比較的長時間かかるのは、ビーム幅を異なる間隔で測定しなければならないことも原因のひとつです。これは、各測定の間にミラーまたはディテクターを移動する必要があるだけでなく、出力とエネルギー密度が常に変化することも意味します。
ディテクターの焦点があったりずれたりすると、出力密度が高くなったり低くなったりします。カメラが飽和しないように、各測定の間に減衰フィルターを交換しなければなりません。これは自動的に行うことができますが、それでも時間がかかります。
よりシンプルなアプローチ
NanoModeScan
では、単純にディテクターをレールに沿って移動し、異なる間隔で測定したらどうでしょうか?ミラーの必要がないため、設定はそれほど複雑になりません。NanoModeScanは、この方法を使ったM2ディテクター測定の一例です。このシステムは完全に直線的なので、ビームがNanoScanヘッドの開口部に入っていることを、レールの両端で1回ずつ、合計2回確認するだけで済みます。
ミラーがないことに加え、NanoModeScanは完全にオープンにしておくことができるため、レーザービームの照準が正確にどこにあたっているかの確認をずっと簡単に行うことができます。(安全性の問題がある場合は、光学カバーも使用します。)
スリットスキャン式のメリット
NanoScan
それに加えて、NanoScanなどのスリットスキャン式ビームプロファイラーを使用する利点も全て手に入ります。この場合、NanoScanには、この状況に役立つ主な強みが2つあります。
1) 非常に高いダイナミックレンジ:スリットスキャン式のダイナミックレンジがもともと高いため、各測定の間のフィルター交換について心配する必要がありません。つまり、M2値をずっと速く得ることができます。
2) スリットスキャン式ヘッドに装着するディテクターによっては、遠紫外域から遠赤外線まで、ほぼすべての波長を測定可能です。
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